#3 フランスの階の数え方の謎、ついに解けた?

雑学コラム

フランスの階の数え方の謎

「どうぞ1階…日本式の2階です。」

「どうぞ、1階…日本式の2階です。」フランスに住む日本人の家を訪ねるとこんな会話があったりします。
アパートに着いて建物入口のインターホンを押します。インターホンに友人が出て入口のオートロックを外してくれます。そして住居の階を教えてくれるのですが、その際「1階です」とだけ言われると「日本式の1階かな?フランス式の1階かな?」と迷うことになります。 
なぜならフランスでいう「1階」は日本でいう「2階」のことだからです。え?じゃあ日本でいう「1階」はなんて言うんでしょう?
日本でいう「1階」はフランス式だとrez-de-chaussée レ・ドゥ・ショッセ「地上階」と言います。


相手がフランス人なら「フランス式で言ってるんだな」とすぐに分かりますが、相手がフランス在住の日本人の場合、僕(日本人)に合わせて日本式で言ってくれている可能性があるのでどっちなのか迷います。なのでそれを分かっている方だと「日本式の〇階です」とか「フランス式の〇階です」と親切に言ってくれることが多いです。

しかしこの数え方、日本人にとってはなかなか不思議な数え方ですね。どうしてこんなふうに数えるのでしょう?
仮説を立ててみました。

仮設①「~階」を表す単語 エタージュ étageには「棚」という意味もあるから?

フランスで「~階」を表す単語はétage エタージュです。序数をつけて「1階」はpremeier étage プルミエ・エタージュ,「2階」は deuxième étage ドゥジエム・エタージュというふうに数えます。
さてこのétage エタージュ、「~階」以外にも「棚、段」という意味もあります。じゃあ下のイラストのような「棚」があったらどう数えますか?

上から数えるか下から数えるかで変わりますが、もし下から数えるとすると床の部分はとばして棚の部分から数えだしますよね。床部分は地上階に当たるわけです。
「そうか棚のイメージで数えているんだな」と思いましたが、ちょっと待ってください、下のイラストのように床とピッタリくっついているタイプの棚もありますね。この場合一番下の部分を1段目と数えます。しかもこっちの方が建物のイメージに近いです。うーん…この仮説はイマイチ納得感が薄いですね。

仮設② 階段をイメージして数えているから?

じゃあétage エタージュのもう一つの意味の「段」に注目し階段をイメージしてみましょう。みなさん階段をどんなふうに数えますか?きっと一番下から1段、2段と数えますよね。これは日本式の階の数え方と同じです。
じゃあ階段の1段目に立っているところをイメージしてください。今何段目にいるでしょうか?
きっと「1段目にいるよ」と答えられるでしょう。ではそこから1段降りてください。今何段目にいますか?
「…0段目?地上?」

そうです!階段の「段そのもの」に注目すると1,2,3…ですが、階段の踏み板部分に注目して「その人が立っている段」を考えると地上、1、2…となります!
階数も同じです。下のイラストのように日本では中にいる段(天井)に注目しているのに対し、フランスでは乗っている段(床)に注目しているのではないでしょうか?

あくまで仮説なので合っているかどうかは分かりませんが、一見理解できないことがあってもこんなふうに色々考えてみると新たな発見があるものですね。
言葉を理解できるようになるのは楽しいですが、考え方を理解しようとするのもまた楽しいですね。

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