#17 フランス人はバーバ・パパを食べる?

雑学コラム

barbe à papa バーバ・パパって食べ物?食べ物じゃない?

昔、フランスで小さい女の子が「バーバ・パパを食べたい」と言っているのを聞いてびっくりしたことがあります。みなさんは「バーバ・パパ」と聞くと何を思い浮かべますか?
かわいらしいフォルムの有名なキャラクターを思い浮かべるかもしれませんね。わたしもそのキャラクターのことを言っているのだと思ったので「フランスの子供の発想はシュールだなぁ」と思いました。
でも真相はなんてことありません。フランスでは「わたがし」のことを barbe à papa バルバ・パパ と呼ぶそうです。そのことを知ったときわたしは「ああ、あのキャラクターに形が似ているから「わたがし」のことをバーバ・パパって呼ぶようになったんだな」と思いましたが、実は逆であのキャラクターの方が「わたがし」のbarbe à papa バルバ・パパをヒントに誕生したのだそうです。まあ確かに古さで言ったらその方が自然ですよね。
(ちなみに「わたがし」とあのキャラクターではスペルが若干違います。)

というわけでbarbe à papa バルバ・パパ は「食べ物かそうでないか」の答えは「食べ物」ということになりますね…と思いましたが、このbarbe à papa バルバ・パパ という単語、3つの単語から構成されています。分割するとどういう意味になるのでしょうか?
barbe」バルブ は「あごひげ」を意味する女性名詞、「à」 ア はこの場合「~の」を意味する前置詞、「papa」 パパ はそのまま「パパ」です。
ということは直訳だと「パパのあごひげ」になります。直訳の場合は食べ物じゃありませんね。

関係ないですが「barbe」バルブ 「あごひげ」も「moustache」ムスタッシュ 「口ひげ」も女性名詞なんですね。

「りんごあめ」はフランス語だとロマンチック

「わたあめ」とならんで夜店のお菓子の定番と言えばなんでしょう?
やっぱり「りんごあめ」ですかね。子供にはまるまる一個はだいぶ多かった記憶ですが持っているだけでワクワクしましたね。日本の夜店ならではのお菓子だと思っていましたが、意外とインターナショナルなお菓子だったらしくフランスにもちゃんとありました。その名もpomme d’amourポンム・ダム―ル、直訳で「愛のりんご」です。(pommeポンム が「りんご」、amourアム―ルが「愛」です。)
うーん、すごいロマンチックな名前が付けられていますね。さすがフランス…と思いましたが実は昔は「トマト」のことも同じくpomme d’amourポンム・ダム―ル と呼んでいたそうです。

pomme de terreポンム・ドゥ・テール だと「ジャガイモ」になってpomme d’amourポンム・ダム―ル だと「トマト」になるんですね。(ちなみにpomme de terreポンム・ドゥ・テールは直訳で「大地のりんご」という意味です。)なんかフランス語は野菜をりんごで例えがちですね。
「りんごとトマトとジャガイモのサラダ」を昔のフランス語で訳すとだいぶややこしいことになりそうです(笑)

ちなみにフランスのpomme d’amourポンム・ダム―ル のコーティングは飴だけではなくチョコレートの場合もあってだいぶ美味しそうでした。

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