マドモワゼルとはどういう意味?男の子の場合はどう呼ぶの?

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マドモワゼルとは?マダム・ムッシューとの違い

「mademoiselle(マドモワゼル)」は、もともと未婚女性や若い女性に使われる敬称です。
現在のフランスでは行政文書では使われなくなりましたが、街中では今でも耳にすることがあります。

・「mademoiselle」マドモワゼル(未婚女性や若い女性に使われる敬称)
 「ma (わたしの)」 に「demoiselle(お嬢さん)」を合わせた言葉。

・「madame」 マダム(女性一般、特に既婚女性に使われる敬称)
 「ma (わたしの)」に「dame(婦人)」を合わせた言葉。

・「monsieur」 ムッシュー(男性一般に使われる敬称)
 「mon(わたしの)」に「sieur(~氏)」を合わせた言葉。

現在、未婚男性だけに使われる敬称はありません。
(大昔は「mondamoiseau」モンダモワゾーという表現がありましたが今では使用されていません。)

男の子は何と呼ぶ?

「マダム」「ムッシュー」と聞くとどんな人をイメージしますか?
良い家に住んでいる上品な人をイメージするかもしれません。でもフランスではどんな人でも「マダム」か「ムッシュー」です。

例えば道を歩いていて、前の人がハンカチを落としたとします。その人が女性なら「マダム」madame 、男性なら「ムッシュー」monsieur と言って呼び止めます。
ただ基本的にどんな人でも 「マダム」か「ムッシュー」なのですが、例えば小さな子供に「ムッシュー」と呼びかけるのはちょっと違和感があります。その場合はどうするでしょうか?

女の子なら「マドモワゼル」mademoiselle と呼びかけることもあります。(この呼び方については付け加えることがあるので後述しますね。)
では男の子なら何と呼びかけるのでしょう?garçonギャルソン「少年」?うーんなんか微妙…高校生とかならjeune homme ジュンノンム「青年」と呼びかけることもありますが、小学生とかだとそれでも違和感がありそうです。

そう、男の子にはmademoiselleマドモワゼルに相当する呼称がないんです。(はるか昔にはmondamoiseau モンダモワゾーという表現もあったそうですが現在では使われていません。)

マドモワゼルは使わなくなった?

そもそもmadameマダムは既婚女性に対して、mademoiselleマドモワゼルは未婚女性に対して使用される言葉です。女性は未婚と既婚で分けて、男性は分けずに全員monsieur ムッシューってなんだか不公平ですよね。

ということでフランスでは2012年に行政文書ではmademoiselleマドモワゼル表記を使用しないことにしました。それまでフランスの行政書類では日本の行政書類で言う「男性・女性」のように「monsieurmadamemademoiselle」を選ぶようになっていましたが、この選択肢からmademoiselleマドモワゼルをなくしました。

ただ行政書類で使用しなくなったとはいえ街ではまだmademoiselleマドモワゼルという呼びかけはよく聞きます。(未婚か既婚かというよりぱっと見の年齢で使い分けているようです。)学生とかにmademoiselleマドモワゼルと呼びかけている人をよく見かけます。
でもmademoiselle マドモワゼルという言葉には「未熟」といった意味合いも含まれるそうなので、この呼びかけを嫌だと思う人も多いかもしれません。

「うーん、女の子にmademoiselle マドモワゼルと言えなくなったら不便じゃない?」と思うかもしれません。そもそも男の子にはそれに相当する呼称がないので「じゃあ名前を知らない子供たちには何て呼びかければいいの?」ということになりますが…よく考えたら日本語ではどうでしょうか?

日本では何と呼びかける?

日本でハンカチを落とした知らない人に何て呼びかけますか?
「ご主人」?「ご婦人」?うーん…言わない気がします。子供連れだったら「お母さん/お父さん」とか「奥さん」とかで呼びかけたり出来そうですが、子供がいるかどうか、それこそ既婚かどうか分からないと呼びづらいですね。
高校生ぐらいの子に「お嬢さん」とか「少年」とか呼びかけるのも今の時代だと違和感があります。自然な呼びかけというと小さい女の子に「お嬢ちゃん」、小さい男の子に「ぼく」と呼ぶくらいでしょうか。

そうです。日本語にはmadame マダム、monsieur ムッシューに相当する万人に使える身近な呼称がないんです。
なのでハンカチを落とした人がいたら「ちょっと」とか「すみません」とか別の言葉で声をかけるのが一般的です。
フランスはmadame マダム、monsieur ムッシューがあるだけ日本よりも便利ですね。

マダムは「わたしの婦人」って本当?

madame マダムの由来

ちなみにmadame マダムのマダムの「マ」ma は「わたしの」を意味する所有形容詞の女性形で、「ダム」は dame「婦人」という意味です。つまり直訳だとma dame マ・ダム「わたしの婦人」という意味になりますね。

「わたしの」ではなく「わたしたちの」を意味する所有形容詞notre ノトル をつけると「notre dameノトル・ダムになります。ということはノートルダム Notre-Dame は直訳だと「わたしたちの婦人」という事になるんですね。(Notre-Dameノートルダム という言葉はイエスの母親のマリアを指しても使われます。)

monsieur ムッシューの由来

monsieur ムッシューも同じで「わたしの」を意味する所有形容詞の男性形mon モン と「~氏」を表すsieur シュールを合わせた言葉です。普通に発音するとモンシュールになりそうですが、なぜかmonsieur ムッシューと発音します。monsieur ムッシューは意外と珍しい、発音規則から外れたフランス語単語です。

mademoiselle マドモワゼルの由来

mademoiselle マドモワゼルも所有形容詞の女性形maマ にdemoiselle ドゥモワゼル「お嬢さん」を付けた言葉なので直訳は「わたしのお嬢さん」になります。
どれも「わたしの」を付けて呼んでるんですね。

複数いる場合は?

ちなみに女性が複数いると所有形容詞も複数形に変わるためmesdames メダムと呼び、男性が複数いるとmessieurs メッシューと呼びます。
mademoiselle マドモワゼルの複数形はmesdemoiselles メドモワゼルになります。

それでは今回はこの辺で。
mesdames et messieurs」 メダム ゼ メッシュー
また次回の記事で会いましょう。

ところでフランスではフランスパンを「フランスパン」とは呼びません。
「知ってるよ、バゲットでしょ」と思うかもしれませんが、実は「フランスパン」=「バゲット」ではありません。フランスパンとバゲットの違いについてはこちらの記事をご覧ください。

フランスパンの種類一覧|バゲット・バタール・フィセルなどの違い
フランスパンは主に大きさや形状によって呼び名が変わります。ficelle フィセル 意味「ひも」、flûte フリュートゥ 意味「フルート」、baguette バゲットゥ 意味「細い棒」「杖」、bâtard バタール 意味 「中間」「雑種」、parisien パリジャン 意味 「パリっ子」、deux livres ドゥ―・リーヴル 意味「1kg(2×500g)」

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