ラング・ド・シャ(ラングドシャ)

ラング・ド・シャはフランス語で「猫の舌」という意味です。この名前はお菓子の細長い形に由来するといわれています。
「langue」には「言語」という意味もありますが、「langue de chat」は普通「猫語」とは訳しません。
さらにフランス語には「猫に舌をあげる」という面白い慣用句もあります。
詳しくは本文をご覧ください。
ラング・ド・シャの語源・由来は「猫の舌」
フランスで生まれたお菓子ラングドシャはフランス語で「langue-de-chat」 と書きます。
複数の言葉を組み合わせた合成語ですが、分けるとしたら「langue」ラング と「de」ドゥ と 「chat」シャ に分けられます。
「langue」ラングが「舌」という意味の女性名詞で、「de」ドゥ が「~の」を表す前置詞、 「chat」 シャ は「猫」という意味の男性名詞なので直訳すると「猫の舌」になります。
お菓子の細長い形状が猫の舌に似ていることからこの名前がついたと言われています。ちょっとざらついた感じも猫のざらざらした舌に似ている気もしますが、その辺は由来とはあまり関係ないみたいです。
日本では「猫舌」というと「熱い食べ物や飲み物が苦手」という意味になりますが、フランスだとお菓子になるんですね。
ちなみに牛の舌「langue de bœuf」 ラング・ドゥ・ブフ は「牛タン」の意味になります。こっちはそのままですね。(「bœuf」 ブフ は「牛」という意味の男性名詞です。)
「langue-de-chat」 ラング・ドゥ・シャ :意味「猫の舌」「ラング・ド・シャ」
「langue de bœuf」 ラング・ドゥ・ブフ :意味「牛の舌」「牛タン」
ラング・ド・シャは「猫語」とは訳せない?
ところで「langue」ラングには「舌」の他にも「言語」という意味があります。
そう考えると「langue-de-chat」 ラング・ドゥ・シャは「猫の舌」ではなく「猫語」と訳すことも出来るのではないでしょうか?
残念ながらもし「猫語」という意味にしたいなら、フランス語では一般に「猫たちの言葉」という発想になるので、「chat」 シャ よりも複数形の「chats」 シャ を使った方が自然です。
辞書に載るような決まった表現ではありませんがもし「猫語」という意味を作るなら「langue-des-chats」ラング・デ・シャ のような形になるでしょうね。
ちなみに「langue des fleurs」ラング・デ・フルール「花言葉」も「fleur」フルール「花」を複数形にしていますし、「langue des signes」ラング・デ・シーニュ「手話」も「signes」シーニュ「しるし」「サイン」を複数形にしています。
「langue des fleurs」ラング・デ・フルール :意味「花言葉」
「langue des signes」ラング・デ・シーニュ :意味「手話」
*後ろにつく単語が複数形なことに注意
フランス語の表現「猫に舌をあげる」はどういう意味?
ところでフランス語には donner sa langue au chat「猫に舌をあげる」という表現があります。
(「sa」は所有形容詞なので、主語によって変わります。「私」が主語だと je donne ma langue au chat 「私は私の舌を猫にあげる」になりますね。)
いったいどういう意味なんでしょうか?
答えは「(なぞなぞやクイズなどの答えが)わからないと認める」という意味です。「わからない、降参!」のイメージですね。
面白い表現ですがなぜこう言うのでしょうか?
諸説ありますが元々は「犬に舌を投げ捨てる」という表現だったのが19世紀ごろに「猫」に変わったという説があります。「答えられないので話すための能力(舌)を捨てる」というイメージだったのかもしれませんね。
ただ由来がはっきりしないのでこれという答えは出せません。
わたしもこれについては「猫に舌をあげる」ことにします(笑)
さてフランスには面白い由来の名前のお菓子がたくさんあります。
例えばエクレアには「稲妻」という意味があります。ぜひこちらの記事もご覧ください。



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