グラッセは「凍っている」?

「マロン・グラッセ」はフランス発祥とされる高級なお菓子で、長い時間をかけて大粒の栗を丸ごと砂糖で煮詰めて作られます。風味と歯触りも楽しめるおいしくて贅沢なお菓子ですよね。
(「marron」 マロンはカタカナ語と同じで「栗」という意味です。)
他にも「ニンジンのグラッセ」と言う言葉も聞いたことがあると思いますが、この「グラッセ」という言葉はどういう意味なんでしょう?
以前の記事で「アイスティー」はフランス語で「thé glacé」 テ・グラセ と呼ぶと書きましたが、
フランス語の形容詞「glacé」 グラセ(女性形はglacée グラセ)には「凍った」「(とても)冷たい」という意味があります。
でも「マロン・グラッセ」も「ニンジンのグラッセ」も別に特別冷たくはないですよね。
実はこの「glacé」 グラセ には「糖衣をつけた」という意味もあるんです。砂糖をまとった感じが氷みたいに見えるからかもしれませんね。(ニンジンのグラッセも砂糖とバターで回りを覆っています。)
英語では「糖衣をつけること」を「アイシング」と言いますがこちらも「アイス(氷)」に関連しています。
ちなみに動詞形は「glacer」 グラセ で「~を冷たくする」「~に糖衣をかける」などの意味があります。形容詞の「glacé」 グラセ/glacée グラセ は動詞「glacer」 グラセの過去分詞形(受身形)になります。「冷たくする」の受身形なので「冷たくさせられた」→「冷たい」という意味になります。
アイスクリームは氷?
さて動詞「glacer」 グラセ の名詞形は女性名詞で「glace」 グラス といいますがこれには「氷」という意味があります。
そしてフランスでは「アイスクリーム」のことも「glace」 グラス と呼びます。
「え?氷?クリーム感はどこに行ったの?」と思うかもしれませんが、日本でも「アイスクリーム」のことは「アイス(氷)」って呼びますよね。
アイスの味に関しては「glace à la vanille」 グラス・ア・ラ・ヴァニーユ「ヴァニラアイス」や、「glace à la fraise」 グラス・ア・ラ・フレーズ「苺アイス」のように「glace」 +「à」+冠詞+材料で表現することが多いです。
ちなみに「シャーベット」のことは「sorbet」 ソルベ と言います。
暑い夏は「glace」 グラス を食べて冷たさの恩恵を受けたいですね。
(ちなみに「恩恵」を意味する女性名詞は「grâce」 グラスです。カタカナで書くと同じですがスペルが違うので注意しましょう。特に「l」と「r」の違いに気をつけて。)

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